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PTL Journal Vol. 12  Nov. 2009

<手術から一年の後遺症>


Sunset in LA, U.S.A.
○手術後一年…胃の中の様子は? 内視鏡検査

 
手術からちょうど一年経った11月末に、胃の内視鏡検査があった。上のほうだけの切り取って残された小さい胃と小腸が直接つながっているはずであるが、果たして中身はどうなっているのか。検査の2−3ヶ月前から心配であった。なぜならば、暑い夏を何とか乗り越えた秋頃から、夜中に突然胃酸が逆流し、食道のあたりが焼けるように痛み、横になっていると胃酸が上がってくる為、しばらく収まるまで起きていなければならないことがあった。そういう症状がおこる時は、その晩特にたくさん食べたからというわけでもなく、たいてい外出の帰宅が遅かったり、夜遅くに物を食べた後に起こる。ひどい時は、翌朝吐き気と胸やけのため点滴をしてもらいに病院へ行ったこともあった。それ以来新たな薬を2種類処方され飲んでいる。こんな症状が続くと“きっと食道のあたりが、胃酸で食道がただれているに違いない、手術後まだそんなに経っていないのに、調子にのってよく食べて動いていたから、潰瘍でもできているからこんな症状なのか。。。”という懸念が頭に浮かんだ。
そして内視鏡検査当日。覚悟して胃カメラが口の中へ入った後スクリーンを見てびっくりしたのは、食道のあと、すぐに小腸の壁のヒダヒダが見えたこと!昨年の上部消化管の画像では食道→胃→十二指腸と管が入っていく様子が見え、十二指腸から折り返して胃の内壁を見たら癌の患部があったのだが、今回は胃がほとんどないのでいきなり小腸なのである。(ちなみに十二指腸は接続されていないでどこかにいる)幸い私の素人肉眼でも、とくに潰瘍や爛れている様子はなく、検査直後に担当した医師からの説明でも「とてもきれいでしたよ、胃と小腸の接合部も。特に問題はありません。」と言われた。やった!あんなに胃を酷使し、胃酸が逆流していた症状もあったのにとりあえず大丈夫だった。とっても感謝であった。本当にうれしかった。
続いての主治医の診察では、“とりあえず大丈夫。ただ年に一度は内視鏡で経過を観察していかないと、柴川さんのは印環細胞癌といって、胃の粘膜層に広がっていくタイプなのでね。”と釘を刺された。胃酸の逆流については原因はなんとも言えないと、そこで現在の仕事の状況(夏の暑い中、自転車での外回りで体にきつかったこと)を医者に話した。医者は私の仕事はずっと内勤の事務だと思っていた。体力的には一年たってかなり良くなり、体重も増え、結局手術前と同等の仕事量:訪問数をこなせてしまっていたが、胃はまだまだついていけないので胃酸が逆流するのであろう。また体調によって食べたものがうまく消化されず吐いてしまったり、昼休み座って静かに胃をさすっていないと調子が悪いことが多い。胃酸の逆流が続くと胃の粘膜を傷つける可能性がある。なんとか治さなければ。。。

○退職しての休養 
ここで、一度仕事を退職して体を休めることにした。主治医もそのほうがいいだろうと。結果論であったが、本当は手術後半年くらい休職してゆっくり治してから復職し、徐々に体をならしていくほうが後遺症も広がらずよかったのかもしれない。でもこればかりは、やってみないとわからなかったし、このまま回復していくと思って頑張って来たのである。職場の同僚や上司はもちろん、のんびり無理しないでと言って下さっていたが、私は損な性格なのかもしれないが性格上、出勤していてのんびりできないのである。自転車がこげるようになると、普通に外へ仕事に行くしかないし、何もしないで机の上で書類整理や事務作業だけするという職種で雇われていない。どうしても働かざるをえないのである。車では狭い住宅街の家を訪問するには限界があり、自転車でないと小回りがきかないのである。
 これから寒い冬がやってくる。気候にダイレクトに影響される職種でもあり、この冬も体にはキツイと予想される。また、前回のように“休職”としてしまうと、早く戻らなければとプレッシャーを自分にかけるため、いさぎよく退職とした。
中途半端な形での退職となり、同僚には非常に迷惑をかけて申しわけなかったが、職場の上司や同僚はとてもやさしく理解があり、後任もまだ決まっていないがとりあえず体を休めたほうがいいと年末での退職を受理して下さった。このまま現在の仕事を続けられなかったことは非常に残念ではあったが、きちんと体を治してから、中年になってもこの業界の仕事はできるし、今は休む時期として受け入れようと思う。


   
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