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PTL Journal Vol. 13  Dec. 2009

<ちょっと一休み、新しい地へ>

「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、私が示す地へいきなさい。」
    創世記12章1節

 
  

写真右: フィラデルフィア日本人
      キリスト教会

○アメリカでの休養と永住権(グリーンカード)


今回休養の場所にアメリカを選んだのは、絶好のタイミングでくじがあたったという経緯による。ちょうど12月初旬にアメリカグリーンカードの書類が通ったところであった。この永住権の抽選というのは一年に一度誰でも応募でき、当たったら通知が送られるという仕組み。そもそも、このくじを3年前に代行業者を通して応募したきっかけは、アメリカで両親の教会を手伝いたいと思って、合法的滞在のビザが与えられればと願ったことであった。しかしこの方法は現実的ではなく、余程運がなければ当たらないものだとわかっていたので、応募したこともすっかり記憶の中から消えていた。この移民ビザを持っていると日本国籍を保持したまま、アメリカに長期滞在、就労が可能で、状況次第でいつでも日本へ帰ってこられる。

 米国のフィラデルフィアでは、両親が現地の日本人キリスト教会で約5年間働いていたため、私も何度か訪問したり、3ヶ月滞在したことがあったため、教会関係の友人や知人が与えられている。従って、アメリカの両親の家にて滞在し、休養できる。しばらくは働かず体をゆっくり休め、両親の最後の任期(2010年の3月初旬)まで一緒に過ごすことにした。元気になったら、仕事をアメリカで探してみようと思う。今回ほど独身は気楽でいいと思ったことはなかった。自分の家族がいたらこう簡単に決断ともいかないだろう。

 アメリカはソーシャルワーク(社会福祉)の大本で、日本の福祉制度はほとんどアメリカからその理念や制度を取り入れているため、もしこの業界で就職があれば素晴らしい機会と経験になるだろう。しかし今の優先順位は自分の体調の回復、とりあえず体に無理なく、かつ生活できるのに充分に稼げれば、社会福祉に限らず他の業界にても探そうと思う。


○決断するときの指針

私は何か大きな判断をするとき、神様に祈って方向性を求めるようにしており、特に大きな岐路に立つときは“答え”が与えられ、それが確証となって前進できるのがありがたい。私の場合、神様の声が聞こえるわけでなく、通常祈ると、ちょうどぴったりの聖書のことばが与えられるのである。今回も最終的に行くことに決めたのもその聖書のことばによる確信が与えられたからである。聖書の最初のほうに創世記という書簡があり、アメリカ国務省から当選の通知を受け、困惑しながらもこのことについて祈った翌日、教会の金曜バイブル・スタディではちょうど下記の箇所であった。


「・・・あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、私が示す地へいきなさい。」 創世記121


”示す地へいきなさい”というのがアメリカであると受け取った。
昨年
、突然胃癌が発見されて自身にとって大きな試練であった。しかしみんなの祈りに支えられて手術も成功し、助けられ、徐々に回復、それ以来一日一日を大切に生きようと人生観が変えられた。それでも落ち込むことも多く、大切に生きることやそのありがたみを忘れてしまう日々も多い。それでもいつも神様が助け導いてくれるという希望がある。今回のアメリカ行きは、私の残された人生の上で神様が何か計画があるのであろうと、それに従って踏み出すことにした。たくさんの懸念や心配は持とうと思えばいくらでもあり、何も保障はない。100年に一度の不況でアメリカ人さえ失業している中、仕事が見つかるのか。健康保険もない中、健康を保てるのか。アメリカでまた孤独に苛まれるのではないか・・・そんな思い煩いを一切神様に委ねることにした。私にとってどこに住むとか、どんな仕事をするとかが人生で第一ではない。生きる上での優先順位はキリストを信じる信仰が与えられていて、教会につながっていること。信仰は神様からのプレゼント。従って自分で必死に努力して生み出すものではなく、修行も必要としない、単に“下さい”と願えば与えられる。ある意味、肩の力をぬいて生きていけるので非常に感謝である。アメリカでも教会生活を中心に、現地在住の日本人、アメリカ人、他の国々の人々とも関わりを持っていけたらと思う。


12月のフィラデルフィアはこの時期での積雪量が100年振りの大雪といわれるほどで、東海岸は先週、飛行機もかなり欠航となった。私が空港に降り立った日、街は雪景色。ホワイト・クリスマス・イブ。経済は100年に一度の不況。しかし、神様がチャンスを与えてくれて、新しい道を開いて下さったと信じて、行ってみようと決めた。あえて10年振りにアメリカでの生活を始めようとしている。



   
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